上野の東京国立博物館で、スケッチ会を開催しました。
トーハク(東京国立博物館)でのスケッチ会は初めての試みです。トーハクの建物の中で、本館・平成館・東洋館・法隆寺館の館内は、鉛筆のみの使用ではありますが、自由にスケッチができます。トーハクは、企画展がある時には訪れますが、常設展をゆっくり見たことが無かったので、その収蔵品の多さと充実した展示に、まずは驚かされました。日本を中心とする東洋の美術作品と考古遺物を収蔵していて、国宝と重要文化財を含む収蔵件数は約12万件に上るそうです。
今回参加した皆さんは、中には初めから目的の物を決めて探した人もいらっしゃいましたが、ほとんどの人は初めのうちはただ見て回りながら、そのうちこれぞというものを見つけてスケッチを始めたようです。
展示物はどれもその時代に生きていた人の手によって作られた物なので、スケッチをしていると自ずと作り手の想いが伝わってくるようでした。大きな仏像から、鎧、茶器、小さな根付けまで、本物の持つ力強さ・美しさを直に感じ取ることができました。
同じ上野の東京都美術館のスタジオをお借りして、午後からはこちらも自由に使っていただきました。写真を見ながらスケッチの手直しをしたり、昼食をとったり、思い思いに過ごしていただきました。
その後スタジオでこの日の成果をお一人づつ発表していただきました。皆さんそれぞれ様々な視点でモチーフを探してスケッチをした様子が伝わってきました。他の人のスケッチを見ることで発見することも有り、楽しい講評会になりました。博物館は広くまだまだ全部を見ることはできなかったので、皆さんまた来たいとおっしゃっていました。
〈今回の成果から〉
トーハクは、鉛筆スケッチであればいつでも可能です。アトリエでもまた企画するつもりですが、興味がわきましたらぜひ行ってみてください。
東京国立博物館スケッチ会:2025年6月21日